《machiminシェアキッチン》米粉のみりんカステラ

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machiminシェアキッチンから生まれた “山田箱” の「米粉のみりんカステラ」

2020年の夏、machiminはみりんスイーツを作りたい方をサポートするためのシェアキッチンを始めました。そこで初めてシェアキッチンを利用し、オリジナル商品を開発したのが、みりん研究員でもある山田さんです。

今回は、自身のブランドや商品が生まれるまでのお話をしていただきます。

 

作った人の紹介

    山田香保里

    都内で働きながらも家族のために朝からパン作りやお菓子作りを楽しむ二児の母。machiminスタッフとしてみりん商品を開発し、イベントにも参加してきました。本みりん研究所のみりん研究員として、誰もが驚くレシピを考案する「みりんクリエイター」が、今回個人ブランドを立ち上げました。

 

machiminシェアキッチンで商品化に挑戦した理由

今から約1年前、おおたかの森で開催されたイベントに、machiminスタッフとして参加しました。その際、私が作った「米粉のみりんカステラ」を商品として販売する機会をいただきました。
 

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その後、machiminのお客様から「カステラが好きな母がいるので、みりんでカステラなんて作れないですか?」という声を頂いた際、「昔、米粉のみりんカステラをつくった人がいる」とわたしの商品を紹介くださったことがきっかけで、machiminオーナーの手塚さんから「受注生産する個人ブランドを立ち上げてみないか?米粉のみりんカステラからはじめないか?」と打診がありました。
 

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今まではmachiminとして、本みりん研究員として、だったので、「自分の名前で、個人として自分の商品を販売してみたい」と言うワクワクした気持ちを抱きました。

そして何よりも、私だけでなく、夫と2人で作り上げるモノ作りの機会になるのではないか?と感じ、「挑戦してみたい」と思いました。

というのも、machiminでみりんのお菓子を商品販売する際には、いつも夫、家族の支えがありました。

夫は、試作時の味見、意見出しはもちろん、パッケージや看板作りも協力してくれました。そして、子ども達は、イベント当日の売り子として活躍してくれました。毎度、私の挑戦を家族が応援してくれたから、やり続けられたのです。
 

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だから、私と夫が作り上げる家族のブランドとして、自分達で考えて作った物を世に出せるチャンスがあるならば、是非やってみたいと思いました。
 

夫婦二人三脚で作り上げた「山田箱」

ブランドを作るにあたって、まず最初に考えたのが、ブランド名です。

名前を使って「香保里」とするか、或いは有名ドラッグストア風に「ヤマダカオリ」とするか。 けれども、夫婦二人三脚でブランドを立ち上げるなら、共通の名前にしたいと考え、苗字の「山田」を使うことに決定。 山田屋、山田工房、山田時間…等々、「山田○○」を色々検討しました。

そして、私たちが決めたブランド名が「山田箱」です。

響きが一番しっくり来て、なんとなく可愛らしさがあること、そして、謎めいた印象があることが名付けの理由です。

私たち2人のイメージする世界、ビックリ箱のような、玉手箱のような、おもちゃ箱のような・・・、ワクワクドキドキが詰まった箱。「何が出て来るか楽しみにしてね」と言うメッセージを込めています。
 

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「山田箱」のロゴマーク

次に、このブランド名にぴったりなロゴマークを夫がデザインしてくれました。
 

中央にブランド名でもある箱を置き、大切な贈り物であると言う気持ち(ハート)をリボンで表現。機械による大量生産ではなく、人の手によって1つ1つ丁寧に生み出される工程を、文字の円形配置で表現しつつ、放射状に広がる文字で、ワクワクやドキドキが箱から飛び出して来る動きを表現しました。拡大縮小しても白黒反転してもロゴとしての機能を果たすよう、線の太さを工夫してデザインしています。
 

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「山田箱」がこだわるパッケージ

ブランド名、ロゴマークが決まり、いよいよ「米粉のみりんカステラ」のパッケージを検討します。

先ずは、カステラが入る箱を資材屋で探しましたが、なかなか理想的なサイズの箱には巡り合えません。シンデレラフィットの箱を探すより、自分で作った方が納得がいくと結論を出し、L判全判の厚紙購入から始めました。

途中で、みりんシロップを付け加えようと商品内容に変更が生じた時も、柔軟にサイズとデザインの変更ができたのは、自作ならではメリットでした。

そして、パッケージのデザインは、贈答品としてふさわしい「上品」なものにしたいと希望を出し、デザインを考えてもらいました。

先ずは、ラフ画をいくつか描き、その中から良さそうな図案でデザインを進めて貰いました。米粉のみりんカステラの肝となる「みりん」と「米粉」を取り入れたデザイン。みりんが流れ落ちる様子をイラストで上品に表現し、その中央に米粉のコメ(稲)と「みりんカステラ」の文字を配置。
 

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作業の途中で見せて貰った際、なんとなくしっくり来ず、「みりんカステラ」の文字は、表記しなくて良いのではないか、もっとシンプルでもいいのではないか、写真を撮る際のことを考えると縦長より横長にした方がよい、等々、デザインは夫に任せると言っておきながらも、次から次へと注文を突き付けました。
 

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しかし、夫は嫌な顔一つ見せず、「カステラを作っている本人のイメージに出来る限り合わせるべきだ。やっぱり1人で考えるより、色んな意見を取り入れた方がいい物ができる」と、稲や「みりんカステラ」の文字を除外。その後も試行錯誤を繰り返し、ついに完成することができました。
 

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「山田箱」初の商品!砂糖不使用 米粉のみりんカステラ

米粉のみりんカステラは、お砂糖を一切使わずに作ったカステラです。
 

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お砂糖を使わずにカステラの甘みを出すには相当量のみりんが必要ですが、みりんをたっぷり入れるほど生地はダレてしまい、形にならないことは容易に想像できました。

どうするべきかとグルグル頭の中で色々思いを巡らせ、よし、水分を吸収させる為に、おからパウダーを使ってみようと色々試し、出来上がったものです。
 

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今回「山田箱」として、初めて「米粉のみりんカステラ」の受注予約販売を発表させていただきましたが、なんと受付開始1日で上限本数の8本を完売することが出来ました。

私たちが想いを込めて作ったブランドや商品を選んで貰えたことがとても光栄です。ご購入いただいた皆様が喜んでくださる姿をイメージしながらしっかり作ってゆきます。今から楽しみであり、背筋が伸びる思いです。また夫婦で力を合わせてモノづくりに没頭する時間は特別な時間でこの機会を得られたことに深く感謝しております。

最後に、本業があっても、受注が入れば菓子製造免許付きシェアキッチンを借り自分のブランドを立ち上げらたことは、私たちにとってとても良かったです。
 

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